2017-01-01から1年間の記事一覧

奇妙なお爺さんは少しずつ宙に浮いているらしい と誰かが言い出した。この(穏やかな)街の中で異様に浮いている奇妙なおじいさんは、時折金色に点滅しているほか どうも文字通り浮かぶこともできるようだった 前述のとおり 奇妙なお爺さんの足跡は辿りやす…

弾んでいる

みんなへ もう 何も言うなっ 緑の目をした彼女は 女の子なのですから路上を弾むボールが 駅のホームに続く階段の踊り場で立ち止まり文庫本を読むその隣でアイスを食べながら 肩越しに覗こうとしたけれど 君の(ボール特有の)美しい曲線に いつも阻まれるのだ…

星 (百年ののち)

いつの日か 今日の笑い声を吹き込んだテープが 紺色の海の、瞬く砂のひとつになる 「宇宙ではこの一粒が時間です」 衛星が反す光に目を灼いた 紺色の海と、あなたが番うほどの 尊い 尊い 時間のあとで

安部コウセイの詞

sparta localsの というか安部コウセイの詞はすごいと常々思っていて 1枚目、2枚目は文学的な部分が強く出ていて、 とても暗いことを言っていたりシニカルだったりするのだけど、卑屈でも湿っぽくもなくて、乾いている 捻くれているのにまっすぐで、「まっ…

春 / 淡青

春 つくしが土中で泣いている おまえは おまえは気高いよ 淡青 きみのおしりに残るあざ 赤ん坊の記憶 この世でもっともきれいな色 暇でなお暇なとき歩き呼吸とす 夜空を編むのは内気な春の燈

黄金盤

屋上の遊園地でこんにちはと言うだけ きらめいた文字の輪郭が陽に溶ける 鈍色のレコードに君が見つかれば 笑うたびに謝らなくていいのに 大事な針を預けた 星の雲を抜けた この先がずっと見たかった ドンガラガラガラ ガッシャン はー どっこい よいしょ よ…

でか恐竜 重い……………………………………………………………………………… 社会的信用の損失 体裁の崩れ 働かずに生きられないあなたの息子さん 続くわけもない こんな生活 というより興味ない人の文章なんて読めたものじゃない ポーズ取れてすらいない寺 その先の海 帰れない家 日記に…

柔らかな土

南向きの部屋の仏壇で年老いた線香が燃えている。 足先からじんわりと温まっていくような感覚がある。私はいやな汗を掻く。 十年経って、私は自らの欠損に気づく。道路の真ん中で口を開いた亀裂にセメントを流し込んでいる男を見る。 そこに着想を得た私は、…

🦁

新年おめ凧あげました まわりのみんなあの頃とは 別の理由で顔を真っ青にしたり 茶色にしたりしている 凧はいいぞ〜〜 ️を感じるから 凧と自分の位置情報がバグり足が竦んだり本当にする The Whoの流れるステーキ屋 お嬢ちゃん暇?わしメッチャ忙しい!!!…