NGC4038/NGC4039 アンテナ銀河

飽きるほどやってから言え 巨大な三角形が丸みを帯びて迫る おまえが頭の中で走る 休むより尚ひどく 灰の中に残る ただまっすぐな曲線が 終わり方を知らない人間が これで救われますか さあ知りません けれど

抜ける

様々なことが通り過ぎていき 人がDに人がLき二十八年 病院に行ったらちゃんと元気になって 視界にかかっていた薄靄がもうない そうしたらもう取り返しのつかない全てのことまではっきり見えるようになった!どうせDからどうでもいいやと疎かにしてきたことが…

接骨木

冷たい庭では常しえに 鋸歯が伸びる その歪つな凹凸を見る気づいたらいくつも実ってさ 誰が見たって不味そうなのに 音が鳴るんだ軽く振ったら でも空っぽなのに変だよな変だよ一体どこまで行くんだよ

ずっと笑っていてほしいという気持ち

川底の鉄

奇妙なお爺さんがこの(穏やかな)町から消えてから季節がひとつ、あるいはふたつ過ぎていた。私には年々季節と季節の変わり目がわからなくなっていくようだ。近所に住んでいる犬は季節の境に決まってくしゃみをするので、その爆音を深夜のベランダで聞く時…

不動産屋が怖い

16:32 インターホン(1回目) 怖いので無視 電話(1回目) 怖いので無視 16:35 インターホン(2回目) 怖いので無視 16:38 電話(2回目) 怖いので無視 16:45 インターホン(3回目) 怖すぎて無視 17:00 電話(3回目) 怖すぎて出る 「3階から2階にかけて漏水しているみ…

キオスクの高い位置

キオスク怖〜 油のはねまくるフライパンと同じくらい怖い 1万円を出す。小銭入れを探す。顔を上げる。 1万円が消えている。 パニックです 消えた わけない飛んだ 落ちた? そもそも出したと思ったのが勘違いで出してない(よくありますな) 1080円満額出すべ…

迎え盆〜送り盆の3日間に体験した不思議な出来事 助けてくれ〜助けてくれ〜助けてくれ〜 情報遮断情弱学者馬周囲顔色地団駄踏 良悪何思疲 普通はそうです もう思わなくていいんだよ もう思わなくていいんだよ もう思わなくていいんだ やったー やった やっ…

舌鋒

発つに足らぬ言葉が 乳色の線の内側で踏み消された ごめんなんて言った? いや誰もわからん 変な顔を懸命に歪めて決まった形になっても 君と鉄の区別が今につかなくなっても そうやって歩くしかないから すごすぎるものはなくなったほうがいいから 合わない…

どうしてこんなことになったんだ どうしてこんなことになったんでしょうねぇ?… かしこ争い かしこかしこ争い 持ってんのに何も持ってないふり 名前の梵字が刺青の 人に迷惑をかけない 死に方 検索 あるわけねーだろンなもん(160件の商品が見つかりました) …

「孫のため」仮面ライダーの人形盗み、店長を車でひく 48歳の会社員

人気特撮シリーズ「仮面ライダージオウ」のフィギュアをコンビニで盗み、声掛けした店長を車でひいて軽傷を負わせたとして、兵庫県警生田署は5日、強盗致傷の疑いで、神戸市垂水区に住む会社員の男(48)を緊急逮捕した。 逮捕容疑は同日午後0時15分ご…

小さな町のお祭りで それ以外の全てが動きを止めている 最初からそうであったかのように 皆が呼吸を忘れている 光が彩度を強めた瞬間に 不自然な甘さが口の中を満たしていく 吐きそうです! 君はそのうつくしさに胡座をかいて 今日も大口を開けて笑っている…

そこら中に犬の糞が落ちている校内から抜け出すと、空が暗く、どうやら地球が終わるらしい。たくさんの動物たちが私にぶつかり、押しのけてひとつの方向に走っていく。向かう先を見ると校庭の上空から巨大な宇宙船がタラップを降ろしており、動物たちがひし…

ざわめきを許容する

この町で私だけが汚いリュックを背負っている あり得ないくらい頭のでかい赤子 花火が上がっている1時間のあいだだけは 堂々と女児ゲームができる 何も悪いことしてないけど空き巣の思考になっている 頭の中のことに集中して あなたはいつも下手な運転で 横…

煙たい手向け

そうなのだ 君はいつしか紫の雨の中に浮かぶ教会の扉の隙間から聴こえた激しい歯軋りで織り成される奏鳴曲(ソナタ)を忘れてしまって ゲームセンターの隅の暗い照明は今日も煙に噎せて点滅していた。 君が両手を柵に置いてDDR(注:1998年下期に登場したコナミ…

ただひとつの

高所より工場群の橙の かがやきを見てはしゃぐあなたに すこしおどろきパンを買う 3/11

奇妙なお爺さんは少しずつ宙に浮いているらしい と誰かが言い出した。この(穏やかな)街の中で異様に浮いている奇妙なおじいさんは、時折金色に点滅しているほか どうも文字通り浮かぶこともできるようだった 前述のとおり 奇妙なお爺さんの足跡は辿りやす…

弾んでいる

みんなへ もう 何も言うなっ 緑の目をした彼女は 女の子なのですから路上を弾むボールが 駅のホームに続く階段の踊り場で立ち止まり文庫本を読むその隣でアイスを食べながら 肩越しに覗こうとしたけれど 君の(ボール特有の)美しい曲線に いつも阻まれるのだ…

星 (百年ののち)

いつの日か 今日の笑い声を吹き込んだテープが 紺色の海の、瞬く砂のひとつになる 「宇宙ではこの一粒が時間です」 衛星が反す光に目を灼いた 紺色の海と、あなたが番うほどの 尊い 尊い 時間のあとで

安部コウセイの詞

sparta localsの というか安部コウセイの詞はすごいと常々思っていて 1枚目、2枚目は文学的な部分が強く出ていて、 とても暗いことを言っていたりシニカルだったりするのだけど、卑屈でも湿っぽくもなくて、乾いている 捻くれているのにまっすぐで、「まっ…